M.2 接続のSSDは本当に早いのか速度を計測してみた


前回に続きまして、今回もPCのお話。

無事、Corre i5-9600K環境の動作環境が整いましたが、読者さんの中には別の点が気になっている方もいるでしょう。

そう、「M.2接続のSSDってどうなんだ?」というお話。

今回は、せっかくM.2 SSDでPCを組んだので、こちらの速度も計測してみたいと思います。


M.2接続のSSDとは?


さて、M.2のSSDとは一体何か?

という話ですが、要約すると

めっちゃ早いSSD

です。

どれくらい早いかですが、よく見かけるSATA接続のSSDの速度が、550MB/s前後と言われており、Serial ATA 3.0の理論値が600MB/sなので、理論値の9割くらいの速度が出ます。

それに対し、PCI Express 3.0×4で動作するM.2のSSDであれば、理論値が32Gb/s。実際のSSDの速度計測では、早いものだと3200MB/sくらいの速度が出るものもあります。
Serial ATAの規格上、これ以上の速度向上はないといわれているので、今後はM.2のSSDが主流になってくると思われます。

M.2 SSDのメリット・デメリット


さて、とにかく優秀と思われるM.2接続のSSDですが、やはりメリットデメリットは存在します。

M.2 SSDのメリット


とにかく早い
とにかくこれ。
M.2 SSDに変える理由の大半がこれでしょう。
そもそもにSATAのSSDとは規格自体が違うため、圧倒的な速度を出すことができます。

配線が不要
次に、実際に組んでいて感じた、設置の容易さ。
通常、SSDなり、HDDなりを組み込む際は、SATAケーブルと、SATA電源ケーブルが必要となり、自作をする方々なんかは、配線を束ねたり、ケース裏側に回り込ませたりと、試行錯誤しているわけですが、M.2スロットにSSDをさしてしまえば、電源などのケーブル類は不要となります。
ここも実は結構メリットが大きいですね。
マザーボード場が非常にすっきりします。

省スペース
M.2のSSD、写真だけをみていると、メモリくらいのサイズかな?と思われがちですが、サイズ的には非常に小さいです。

板ガムが二回りくらい大きくなった感じというと伝わりますでしょうか?
さらに、薄さはもちろん、PCI-EXのスロット横にあってもカード類と干渉しないくらい小さいです。

M.2 SSDのデメリット

次にデメリットについて。
いいことがあればもちろん悪いこともあります。

とにかく熱い
高速処理ゆえか、SSD自体が非常に熱くなります。
アイドル時でも40℃くらい。高負荷時には70℃とかになるSSDもあります。

SSDの故障の原因として熱があげられるようですし、注意が必要です。

さらに、この高温化に伴うSSDの破損の防止機能として「サーマルスロットリング」という機能があります。

こちらは、SSDが一定温度以上になると、処理速度を下げるというもの。

これが発生してしまうと、せっかく早いSSDの速度が生かされず、HDD未満の速度に…。なんてこともあり得ます。

エアフローの悪いケースをお使いの方は注意が必要ですね。

ちなみに、私は「サーマル(熱) スロット(溝とか)リング(輪)」と思っていたんですが、正確には「Thermal Throttling」つまり「サーマル スロットル+ing」なんですね。スロットルは燃料やらの流動を制御する装置の事ですね。つまり「熱に応じて動作量を制御するよ」という機能なわけです。

まぁ、なぜこんな勘違いしたかというと、かつてXBOXにはRed Ring of Death(死の赤いリング)という、排熱が不足しているがゆえに、修理以外で復旧不可能と言われる電源ボタンの赤いランプ点灯の現象がありまして、これをなぜか覚えていたために勘違いをしていたわけですね…。まぁ完全に蛇足ですけど(笑)

マザーボード側が対応している必要がある
言わずもがなですが、M.2のSSDを使うためにはマザーボード側にM.2のスロットがあるものでなければなりません。
最新のマザーボードであれば、結構な確率でついているとは思いますが、数世代前のマザーボードなどの場合にはM.2スロット自体が存在しない可能性があるので注意が必要です。

M.2 スロットに挿してもSATA動作のSSDもあるので注意


ひとえにM.2といっても、M.2スロットにさされば早いというわけではなく、SSD自体の規格にも注意が必要です。
例えばこれ。

WD 内蔵SSD M.2-2280 / 500GB / WD Blue 3D / SATA3.0 / 5年保証 / WDS500G2B0B
M.2スロットに挿さるSSDですが、シーケンシャルリードが560MB/sとなっております。

こちらは、M.2スロットにはささりますが動作はSATAとなるため、通常のPCI Express 3.0の速度ほどは出ません。

また、M.2スロット側にも型があり、ピン数(端子の切り欠き)や長さも違ったりするうえ、それによって転送速度が違ったりするので注意が必要です。

Intel SSD 660p Series SSDPEKNW512G8XTのスペック


次に、私が購入したSSDのスペック。

基本仕様

製品コレクションIntel® SSD 660p Series
開発コード名Neptune Harbor
ディスク容量512 GB
ステータスLaunched
発売日03’18
リソグラフィーの種類3D2 QLC
使用条件PC/Client/Tablet

パフォーマンス

順次読み出し(最大)1500 MB/s
順次書き込み(最大)1000 MB/s
ランダム読み出し(8GB スパン) (最大)90000 IOPS
ランダム書き込み(8GB スパン) (最大)220000 IOPS
消費電力 – アクティブ時0.1 W
消費電力 – アイドル時0.040W

信頼性

耐振動性 – 動作時2.17 GRMS
耐振動性 – 非動作時3.13 GRMS
耐衝撃性 (動作時および非動作時)1000 G
動作温度範囲0°C to 70°C
耐久性評価 (書き込み上限数)100 TBW
平均故障間隔 (MTBF)>= 1.6 million hours
訂正不能ビット・エラー・レート (UBER)<1 sector per 10^15 bits read
保証 期間5 yrs

パッケージの仕様

重量<10 grams
フォームファクターM.2 22 x 80mm
インターフェイスPCIe NVMe 3.0 x4

こちらのSSDは理論値までは行かず、INTELの公式の数値でシーケンシャルリードが1500 MB/sとなっています。
この速度でも十分早いんですが、実際のところはどうなんでしょうか。

M.2 SSDの速度を計ってみる


前置きがかなり長くなりましたが、実際のベンチマーク結果のご報告です。

「ファイルの書き込みの繰り返しはSSDの寿命を縮める」という情報だけが頭にあるもので、なんとなく抵抗はありますが、まぁ普通に使う分にはあまり気にしなくていいらしいので、勇気をだしてベンチを回します。

結果がコチラ。


1697.3MB/s !!

公式の値より速度出てんだけど(笑)

いやー、早いですね。

十分すぎる速度です。

ちなみに、これまで使用していた同じくINTELのSATA3のSSD。

INTEL SSDSC2BW120A4 120.0GB。


498.2 MB/s !

これも十分早いですね。

でも、M.2 SSDはその3倍の速度です。

これは早いなぁ…。

理論値よりは下回りますが十分な速度ですね。

ちなみに私が買ったのは660Pシリーズですが、下記の760Pシリーズになると、シーケンシャルリードの公式値が3200MB/sになります。


お値段も高くなりますけどね(笑)


M.2のSSDは買いなのか



という事で、今回はM.2のSSDの速度計測をしてみましたが、OSの起動領域にM.2 SSDを使うのは十分にアリですね。 あとはマシンパワーが追い付くかどうかもあるかと思いますが、今現在HDDを使用していて、これから新しく環境を構築しようとお考えの方は、M.2のSSDでPCを組むという選択は十分にありだと思います。

ただ、デメリットにも示した爆熱問題とサーマルスロットリング。これを解決しなければいけません。

そちらについては、次回M.2 SSDの熱対策についてまとめようと思いますので、お待ちくださいませ。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

フォローする

コメント

  1. E90 より:

    いつもカーコーティング のレビューを参考にさせて頂いております。
    私はコルセアのm.2 ssd、mp500を使用していますが、エアフローの関係かアイドル時でも50℃を超えてしまうので、ヒートシンクやファンなど色々試しましたが、結局水冷に行き着きました。「kryoM.2 with water block」を導入してからは高負荷時でも40℃を超えることは無く快適です。

    • 鑑人 より:

      E90 さん

      コメントありがとうございます!

      E90さんもBMWにお乗りでしょうか?

      50℃超えはちょっと気になってしまいますね。
      私のSSDは今のところアイドル時は室温+αくらいで収まっています。

      なかなか面白いヒートシンクを見つけましたので、そちらも記事にまとめる準備中です。

      M.2SSDまで水冷化できるということは、ちゃんとした水冷キットをお持ちなのですね!
      うらやましいです!

      コーティング剤の記事はPC周りの話が一段落したらまた始まりますのでお待ちくださいませ!

  2. 通りすが(ってない) より:

    M.2 SSDのレポートありがとうございます。
    やっぱり殺されました、あははは。

    私が使っているREVO3x2ってのは(確か)2012年の末ごろに購入したOCZ製のPCI-E SSDアレイで、鑑人さんの旧SSDに使われているのと同じSSDコントローラ(Sandforce 2271)を4発、独自のアレイコントローラで束ねたやつを1枚のカードに押し込み、それをPCI ExpressX4で繋ぐという、何というか、完全に狂った構成なんですが、CDMのバージョンを合わせて測ってみたら、大体リードでM.2の半分ぐらい、ライトで半分~1/4の性能でした。特にシーケンシャルはリード、ライトともに差が大きいです。
    で、肝心の体感のほうですが、やはりOS起動やアプリの立ち上げ、差が出ていますか?
    それとももともと結構速かったのであまり違いを感じられませんか?

    熱のほうは、あまり気にしなくていいんじゃないでしょうか。
    私の経験ですが、NUCプラットフォームが出たての頃のIntel SSD(これはmSATAでしたが)、アイドル60度、地上波録画後のSSD温度が98度とかでも普通に動いてました。
    真夏の日が当たる部屋でエアコンをかけずに4k動画をエンコするような極端な使い方、もしくはよほどケース内の対流がないような状況でなければ大丈夫と思いますよ。
    でも温度が高いと気になる? なに、簡単なことです。見なきゃいいんです(爆)。

    • 鑑人 より:

      通りすが(ってない) さん

      コメントありがとうございます!

      REVO3×2は調べましたがなかなか面白いですね笑

      体感のほうですが、確かに旧SSDより格段に早くなっています。
      とはいえ、SSD自体が容量に応じた速度低下を起こすらしいので、120GBのSSDにOSとその他データを入れた状態の旧環境と、500GBにほぼOSだけの現行環境で比較するのは酷なのかなと(笑)

      熱は…「SSDの故障の原因の大半は熱」という記事を目にしたもので、なるべく抑えておきたいという気持ちが止まりません(笑)
      あとは単純に数値に変化が出るのが楽しというのもありますね(笑)