高級カーワックスの代名詞 ザイモールのワックスを使ってみた

コーティング


今回は、私が昔から一度は試したいと思っていたザイモールのワックスをレビューしてみる事にしました。
コーティング剤全盛期のこの時に、わざわざザイモールをひっぱりだすのもアレかなぁとは思ったんですが、予てより、「いつかは使ってみたい」と思っていた製品という事もあり、あえてのレビューです。

目次

ZYMOL(ザイモール)とは

ザイモールは、海外製のカーワックス。
どうやらアメリカ製で手作りのワックスらしいのだけど、名前を聞いたことがある人は多いはずです。
価格はピンキリですが、数千円から100万円オーバーまで存在するとんでもないワックスです。

ザイモールを購入できるのか

さて、今回はこのザイモールを試してみたい所ですが

ZYMOL(ザイモール) Carbon カーボン [ワックス] 中間~ダークカラー用

高いんだよね

日本国内で買おうとすると、安いものでも10,000円程。
「グレイズ」という上位グレードだと安くても17,000円~20万オーバー。
更に上になると100万オーバーとか・・・

現在売られているものですとこちら…

どん引きするお値段です。

そんな金あったら細かい傷全部修理して、更に研磨屋に依頼するわ

…と思ってしまうんですが

カーボンなら米アマゾンで、$54で買えることに気付いた


Zymol Carbon Wax w/ Zymol Wax Applicator 8 oz
そう。一番安いグレードのカーボンならどうにか日本の半額ほどで購入できるようなのです。

ザイモールを知った当時、私は

「うわぁ~、こんな高いワックスを使うような人はさぞお金持ちなんだろうなぁ」

と思ったもんですが、どうやら一般人の私でも購入できそうです。

…もちろん高額な「グレイズ」シリーズはたとえアメリカでも高いので、到底購入することはできませんが…。

ザイモールを購入する

ということで、私が購入することにしたのはザイモールの「カーボン」


Zymol Carbon Wax w/ Zymol Wax Applicator 8 oz

濃色車向けのカーワックスのようですね。

ちなみに「Japon」という日本車向けのワックスもあるようです。

ザイモール公式サイト(http://www.zymol.com/japonwax.aspx)より

なかなかシュールな感じがします。

カーワックスはアリなのか?

ちょっと話が逸れますが、世間一般的には、ガラス系コーティングや、フッ素系コーティングが多く、カーワックスはイマイチな扱いな上、諸悪の権化みたいな扱いを受けています。
時に「カーワックスは、ワックス成分が酸化して塗装を痛める!」なんてのをよく見ますが、私は懐疑的でして

「じゃぁなんでワックスでヌラヌラのテラテラのビンテージカーはあんなに綺麗なんだ?」

という疑問が沸いて仕方ありません。

ついでに米アマゾンのカー用品の売れ筋をみると、ワックス系の商品のほうが多い感じですし…。
なので
「カーワックスは(塗ってから何年もほったらかしで、ロクに洗車もしないで塗りっぱなしにしていると)ワックス成分が酸化して塗装を痛める!」
ってだけなんじゃないかなぁと。
「ワックスが酸化して塗装痛めるようになるまでどれくらいかかるのよ?」って感じです。

どっちにしたって、ワックスが酸化するまで放置するような人は、ワックスを塗らなくても塗装ボロボロになってそうですけどね。

ZYMOL(ザイモール)のCarbon(カーボン)が届いた

という事で、話が逸れましたが、米アマゾンからカーボンが届きました。

付属品は、施工用のアプリケーターパット1枚。

…あれ?

てっきり、もっと気合いの入ったパッケージかと思ったんですが、かなり簡素な感じです。

これならSONAXのプレミアムクラスカルナウバワックスのほうが豪華なパッケージだったな…。

↑これがSONAXの固形ワックスの内容。

輸送中にひっくり返ったのあ、蓋にもワックスが付着しています。

このザイモール、「手で塗る」というのが基本らしいので、試しにひとかけら手に取ってみました。

指先にとって、こすり合わせてみると…


綺麗に溶けました。
かなり柔らかい感じです。

これなら「手で塗る」というのもすんなり行きそうですね。

車に施工してみる

それでは、ザイモールを車に施工してみたいと思います。

蓋についていた欠片から、素手でヌリヌリしていきます。

素手で塗っていくと…

こんな感じ。

体温で簡単に溶けて伸びていきます。

ただ

これ洗車場でやるには勇気がいるな

もうね、絵面があまりよろしくないの。

ハタから見てたら、洗車後の自分の車が愛おしくて撫でまわしているようにしか見えない…。

まぁ「誰もお前の事なんか見てないから」と言われればごもっともなんですが、どうにも周りの目がきになったのでアプリケーターパッドを用いることに。

アップリケーターパッドを使ってみたところ、どうもこっちのほうが薄塗りしやすい。
素手だとどうしても、油分が薄くなってくると「ガッ」と引っかかってしまうため、多め多めで手に取りがちなんですが、アプリケーターパッドを用いると、手で塗るよりも薄塗りが可能です。
硬くて手で塗るのがしんどいという情報を目にしましたが、私が使った感じでは、他の固形ワックスと比較すると圧倒的に柔らかい感じでした。

施工結果

さて、一通り塗終わって、ふき取り完了。
結果がコチラ。



ぬら~っとした光沢が出ています。曇天の夕方なんでギラギラの写真は撮れませんでしたが、かなりいい感じの艶が出ていると思います。

で、「晴れていればなぁ」と思っていたんですが、サイドミラーに映った車体を見ると

※同乗者に撮ってもらいました
テラテラじゃないですか(笑)
やはり高級ワックスは一味違うのかな…と思いました。

パネルで実験してみる

それでは次にパネル実験です。
コーティング剤と違い、基本的に油を塗ったくるので、大きな違いはなさそうですが、ひとまず試してみましょう。

パネルで比較


いつも通り、パネルをマスキングして、施工してみます。範囲が狭いので、指でヌリヌリしてふき取り。


あれ?
変化は見て取れますが、思いのほか濃い感じになりませんね。

他のカーワックスと比較

次に他のカーワックスと比較です。


今回は国内では上級グレードとなる、シュアラスターの、スーパーエクスクルーシブフォーミュラ、さらに先日購入したSONAXのプレミアムクラスカルナウバワックスと比較してみます。

参考
シュアラスターのワックス「ブラックレーベル SEF」を試してみた
SONAXの固形ワックス Premium Class Carnauba Waxを試してみた!

私が購入したときの価格も大体一緒なので、同等グレードと考えましょう。


左から、シュアラスター、ザイモール、SONAXとなります。

あまり違いが判らない(笑)

キズの隠蔽も、まぁまぁ、それなりといった所でしょうか。
施工時の肉眼での感覚はかなり良かったんですけどね…。

水滴を落としてみる

次に水滴を落として比べてみます。


どれも水滴はコロコロとした感じ。ただ強撥水のコーティング剤のように、まんまるの粒ではないようです。

パネルを立てていくと…

真っ先に落ちたのがザイモール。次にシュアラスターでした。

3つのカーワックスの違い


さて、ここで3つの上位グレードのカーワックスを比較してみたわけですが、いくつか明確な違いがありました。

硬さ

まず硬さについて。

柔らかい順に

ザイモール、SONAX、シュアラスター

の順になります。ザイモールが飛びぬけて柔らかい感じです。

ふき取りの重さ

この小さいパネル上でも明確な違いが出ました。

拭き取りが軽い順に

ザイモール、SONAX、シュアラスター

となります。

ザイモールはカーワックスの中では比較的施工しやすい部類に入るようです。

まとめ

ということで、今回、ザイモールを試してみたわけですが、施工性と、光沢感は非常に良いが、傷の隠蔽はそこまでではないかもしれない。
といった感じでした。「ヌラ~」っとした艶を出したいなら抜群に良さそうですけどね。

まぁ私がザイモールを見かけた当時から「ワックスは下地が命」とは言われていますが
正直
下地が良ければ基本的に何を塗ったって光沢出るでしょう(笑)
という気がします(笑)
ザイモールは、塗装面が整えられたボディーに、さらに一つ上の光沢をプラスしてあげる…という用途であれば、抜群の効果を発揮してくれそうです。
そして、私のようなズボラ人間が使うような代物ではないんじゃないかなぁと思いました(笑)

車庫保管で、毎度丁寧に手洗いされ、走行してなくとも休日にはワックスが塗られ、テラテラな状態が保たれている…そんな車のためのアイテムなのかもしれません。
ちなみに、更に上のグレードの高級なザイモール製品は沢山ありますが
高いワックスに手を出す前に、その金でまず研磨屋に持っていけ
という感じがしますね。
研磨→硬化系ガラスコーティング という流れの人も多いかもしれませんが、そこであえて「ザイモール」という選択肢もアリかもしれません。

コメント

  1. 匿名 より:

    はじめまして
    いつもレビュー楽しく拝見しております。

    ワックスを何種類か試して現在ブライダーワックスに落ち着いたのですが、
    艶の比較をすると違いが分かるレベルでしょうか?

    • 鑑人 より:

      匿名 さん

      コメントありがとうございます!

      ん~~、艶だけで言えば、そこまで大きな差は出ないと思います。
      正直「苦労して施工した」とか「高い奴を使った」とかそういった心理的な相乗効果が大きいんじゃないかと…。

  2. たんしお より:

    ご無沙汰しております。
    ついにザイモールをレビューされたのですね。

    もう十年近く前になりますが、レビューを読んで当時の記憶がよみがえってきます。
    確かにえらい柔らかかった記憶はありますね。
    そのせいで、ついつい塗り過ぎてしまい拭き取りで泣きをみたことか…

    当時、自分もワックス派でシュアラスターのSEFとも比較しましたが、光沢等の差は覚えてません!
    ただ、違ったのは埃の付き具合です。
    これは明らかにザイモールの方が付きづらいです。
    シュアの方は静電気で埃を呼ぶようだったと記憶しています。

    これを機に物置の肥やしになってるワックス引き出してみようかなぁ

    • 鑑人 より:

      たんしお さん

      コメントありがとうございます。

      なるほど。その辺の違いがあるのですね。

      是非、ワックスを使ってみてください。
      「やっぱり固形ワックスは違うな」という感想と「凄く面倒だな」という二つの感情が沸いて来ることと思われます(笑)

  3. ffw より:

    いつも拝見しております。
    遂にザイモールレビューですね。
    思わず声を出してしまいました。
    シュアラスターSEFと比べて、CCワックスゴールドの方が艶があるというレビューを見かけるのですが、ザイモールとCCワックスを使用してみて、感じはいかがでしょうか?

    • 鑑人 より:

      ffw さん

      コメントありがとうございます!

      CCワックスゴールドは、他の固形ワックスと比べるとムラになりやすいので、ワックス成分以外の物もこんもり入っているのかもしれません。
      その分シュアラスターSEFと比べると「艶がある」という感じになるのかもしれませんね。
      ザイモールは施工した感じではムラにはならなかったので、CCワックスゴールド施工後のほうがもしかしたら艶が出るのかも…。
      どこかのタイミングで比較してみたいですね。

  4. CX5 より:

    こんにちは!コメントは久しぶりなのですが、ほぼ毎日覗いて更新を楽しみにしてます。気持ちわるがらないでくださいね(笑)
    乗り換えにつき、アコードという名前からCX5というそのままの名前に変更させてもらいました^_^

    遂にザイモールですね。水はけのよさはさすがといったところ。今の私は、マツダ赤になったので、水染み対策と紫外線対策を期待して、アクアドロップをベースに、新ゼロウォーターでコートしてます。ここのところの雨がきれい目?なのもあってか汚れつきは、かなり少なめです。

    今は自分はこんな感じですが、定期的に今の鑑人さんの、なんとなくベスト、を聞きたくなります(笑)
    それが、耐久性検証のような大きい実験のときになるのかとも思いますが(o^^o)

    言いたいことばっかり言いましたが、いつも応援してます!

    • 鑑人 より:

      CX5 さん

      コメントありがとうございます!

      車ご購入おめでとうございます!
      是非安全運転で。
      あと「ここ狭いけど、前の車の感覚だったら大丈夫だし、まだいけるだろ」的なのはガリ傷の元なので是非その辺も気を付けて…。

      私のベストは…まぁ2017年もまもなく終わりですし、そろそろ2017年版のまとめを作ってもいいかなぁと思っています。
      実験は…大変なのでこれまでの使用感から…。

      引き続き当ブログを宜しくお願いします!

  5. 匿名 より:

    いつも楽しく見させていただいてます。
    固形ワックス並みに艶が出ると一部で言われている「スマートミスト」とのパネルテストを見たかったです。
    まぁ固形ワックスの王様ザイモールより勝っていたらちょっとショックですが…。

    シュアラスターマンハッタンゴールドとシュアラスターSEFとの比較もいつか見てみたいです。
    それではまた。

    • 鑑人 より:

      匿名 さん

      コメントありがとうございます!

      あーなるほど。そちらのパネル実験も面白そうですね。

      マンハッタンゴールドは手元には無いので、安く手に入れられる機会があれば是非試してみたいですね!

  6. ガチャ運0 より:

    こんばんは!!
    いつもカーコーティングのレビュー楽しみに拝見しています!
    検証等きっちりされていて見ていていちばん参考になるブログだと思います。
    ところで、スムースエッグはマイナーなのか名前も上がらないようですが、個人的に好きな仕上がりでツルツルになるのでぜひ1度使用していただけませんか?
    持続期間はかなり少ないかと思いますが…
    ぜひ!

    • 鑑人 より:

      ガチャ運0 さん

      コメントありがとうございます!

      スムースエッグは、マイクロホイップとハイドロフラッシュを試したのでいいかなぁとは思っていましたが、確かにリキッドタイプがきになる方もいますよね…。

      機会があればレビューしてみたいと思います!
      情報ありがとうございます!

  7. caveman より:

    去年のレビューにコメントはおかしいかもしれませんが、十数年前にコーティングと高額な洗車屋だった経験から書きます。
    まずおっしゃる通り下地を整えることが大切ですが、その前にボディを傷つけない洗車が必要です。
    ポイントは泡洗車、鉄粉取り粘土、拭き取り専用のPVCクロスとワックス・コーテイングに必須の専用クロスです。
    洗車でまず行うのはボディに付いたホコリ、砂粒、泥を流すためにたっぷり水を掛けて、次にジェット水流で汚れを吹き飛ばす感じで全体を濡らします。
    泡は、バケツの底に中性洗剤を少し垂らしてできる限り上から水道ホースのジェットを注ぎ込むことでできる泡だけを使います。
    スポンジで泡だけをすくい取り、汚れを泡に閉じ込める感じで余計な力を入れずに洗車スポンジを滑らせます。
    もし洗車スポンジを落としたら砂粒が付いてくるかもしれませんので新しいスポンジに替えます。
    洗剤は乾くとボディにシミとなってこびりつきますから、例えばボンネット、ルーフなどは半分洗ったらすぐに洗剤を洗い流しますが、泡がある状態で粘土を軽く滑らすと鉄粉だけではなく劣化してボディに残ったワックスも取れます。
    このワックス分が残っているとコーティング剤は乗りませんし、新たにワックスを施工しても思ったほど艶は蘇りません。
    全体の洗剤を洗い流したらPVC素材でできた薄いスポンジのような水拭き専用クロスで水分を拭き取りますが一回で済まそうと思わないで、最初はクロスで大きく〜徐々に水滴が細かくなるように3回ほどかけて拭き取ります。
    専門業者ならこの次はサンダーポリッシャーと目の違うスポンジバフと粒子の違う数種のコンパウンドで下地処理を行い艶出しを行いますが、一般の方なら塗面の小傷を均すという意味で最微粒のコンパウンドを少量垂らしながら専用のミクロセームというクロスで軽くボディを撫でても良いでしょう。
    但しソリッドのダークカラーとソリッドの赤は専門業者でも手を焼くことが多いですからこの工程は省くことが無難でしょう。
    下地処理/艶出しは塗面の最上部のクリア層を研磨して均すということですから数度のポリッシュを行った塗面ではクリア層が薄くなっておりポリッシュは不可能ですし、クリア層が無くなって艶が無い塗面はクリア塗装しないと艶の復活は不可能です。
    メタリックでもダークカラーは注意深く行ってください。
    なお、雨ジミは洗車では落ちませんからこれだけはコンパウンドとミクロセームで軽く擦って落とします。
    *ミクロセームは現在は商品名の違う同質の代替品が出ています。
    1枚¥1500程度と少しだけ高いんですがコンパウンドの拭き取りにもワックスにもコーティングにも必須ですし、コンパウンドとワックス/コーティングには別々に使いますから最低でも2枚は必要です。
    洗車〜拭き取りだけならボディが乾いてからワックスダウンに進めますがコンパウンドを使ったらもう一度洗車になります。
    ここではワックスですね。
    真夏の昼間はボディが高温になっていますから日陰でも施工は諦めた方が良いでしょう。
    施工は少しの面積(約50cm×50cm)と極薄塗りで行います。
    まずザイモールのアプリケーターという薄手のスポンジは忘れてください。
    カー用品屋でも100円ショップでも扱っている円柱の黄色いスポンジが使いやすいです。
    スポンジを水で湿らせてからギューっと絞ってザイモールワックスの上に軽く置き、スポンジの縁を持って軽く2~3回転させます。
    するとスポンジにうっすらとワックスが付きますからそれをボデイに乗せて小さな面積で扇型に滑らせます。
    この時決して塗り込むようにはしません。
    ロウ質のワックスが硬化した樹脂に染み込むことはありませんので1/100mmのワックスの厚みがあれば十分ですし、あまり厚塗りすると拭き取りが大変です。
    ワックスをボディに乗せたらすぐに四つ折りのミクロセームで塗り伸ばしてすぐに反対面で拭き取ります。
    これを繰り返しボディ全体の施工が終わったら1~2時間寝かせます。
    寝かせたら最後の仕上げとして水で湿らせたミクロセームを固く絞りボディを乾拭きの要領で磨きあげて終了です。
    これで最低1ヶ月は軽く水洗車するだけでワックスアップの必要はありませんし、ガラス系/フッ素系コーティングより柔らかく厚めのワックス層が塗面を守ってくれます。

    長文、失礼いたしました。

    • 鑑人 より:

      caveman さん

      コメントありがとうございます!

      プロの方ですか…。
      さすが経験のある方のお話は説得力がありますね・・。

      是非とも参考にさせていただきます!!

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