データ復旧ソフト EaseUS Data Recovery Wizardでデータを復旧させてみた

PC


今回は無料版もあるデータ復旧ソフトのEaseUS Data Recovery Wizardのレビューをしてみたいと思います。

参考:EaseUS Data Recovery Wizard Professional 12.0

目次

はじめに

さて、今回突然PCソフトのレビューをしたのには理由がありまして、先日カメラを購入した際に、試し撮りに使えるSDカードはないものかと、その辺に転がっているSDカードをフォーマットしてから、実は結構大事なデータが入っていたということに気づいて真っ青になったわけです。

以前、データのバックアップで使用した「EaseUS Todo Backup」が思いのほか使い勝手がよく、HDDの載せ替え時などにもクローン作製に使っていたこともあり、EaseUSの製品なら信頼できるかなぁという事で「EaseUS Data Recovery Wizard」を使用してみたところ、無事データの復元に成功しました。

復元するデータの容量が大きかったし、時間が経過したり、過ってデータを書き込んで、上書きで消失してしまって、データ復旧ができないという事も怖かったので、有料版を購入しました。

有料版と、無料版の違いはデータの容量です。
無料版は初期は500MBまでの復旧で、それ以上のデータを復旧したい場合は、ソフトウェア上のSNSシェアボタンから、ソフトウェアをシェアする事で、1.5GBのデータ復旧容量を追加する事がで、合計で2GBまで使用する事ができます。


まぁちょっとしたファイルを誤って消してしまったという程度であれば無料版でもいいかもしれませんが、HDDやSSDをフォーマットしてしまったとか、ウィルスに削除されてしまったとか、そもそもに1ファイルが大きかったとか、復元頻度が高いという方であれば有料版になるでしょう。

ちなみにフルスキャンだけなら無料版でもできるので、誤ってデータ削除してしまった場合、スキャンをしてみて復旧できそうであれば容量にあわせて、無料版、有料版と使い分けるのも手です。

というわけで、せっかく有料版を買ったことですし、もったいないんでレビューをしてみることにしました。

EaseUS Data Recovery Wizardについて

動作環境OS

Windows10,Windows8.1,Windows8,
Windows7,WindowsVista,WindowsXP,
WindowsServer2016,WindowsServer2012,
WindowsServer2008,WindowsServer2003

対応ファイルシステム

FAT(FAT12,FAT16,FAT32),exFAT,
NTFS,NTFS5,ext2,ext3,HFS+

CPU

x86系以上

RAM

128MB以上

ディスク空き容量

32MB以上

対応デバイス

PC/ノートパソコン、HDD、外付けHDD、USBメモリー、RAID、デジタルカメラ、ミュージックプレーヤー、メモリーカード、CF/SDカードiPod、ビデオカメラ、ビデオプレーヤー、Zipドライブ、Microカード、ペンドライブ、SSD、そのほか

対応ファイルの種類

ドキュメント

DOC/DOCX、XLS/XLSX、PPT/PPTX、PDF、CWK、HTML/HTM、INDD、EPSなど

画像

JPG/JPEG,TIFF/TIF,PNG,BMP,GIF,PSD,CRW,CR2,NEF,
ORF,RAF,SR2,MRW,DCR,DNG,WMF,RAW,SWF,SVG,RAF,
DWG,ARW,RW2,DCR,KDC,ERF,3FR,MEF,PEF,SRW,X3Fなど

ビデオ

AVI、MOV、MP4、M4V、3GP、3G2、WMV、
MKV、ASF、FLV、SWF、MPG、RM/RMVB、MPEGなど

オーディオ

AIF/AIFF、M4A、MP3、WAV、WMA、APE、
MID/MIDI、OGG、AAC、RealAudio、VQFなど

Eメール

PST、DBX、EMLXなど(Outlook、OutlookExpressなど)

そのほか

アーカイブ(ZIP、RAR、SIT、ISOなど)、exe、SIT/SITX、HTMLなど

ということで、ありとあらゆるファイルの復元ができます。

EaseUS Data Recovery Wizardの使い方

それでは早速インストール手順から説明していきます。

ダウンロード


下記リンクへ進み「無料ダウンロード」からインストール用の実行ファイルをダウンロードします。

EaseUS Data Recovery Wizard Professional 12.0

ページは日本語でできているので非常にわかりやすいつくりです。
迷うことはないでしょう。

インストール開始

ダウンロードしたファイルを開けば自動的にインストールが始まります。
セットアップ画面も日本語化されているので、迷う心配はありません。









以上でインストール完了。

よく、日本語にローカライズされた海外ソフトなどは、どこか違和感のある日本語で「本当に使っても大丈夫か?」と不安になる事があるんですが、まぁさすがEaseUS製品といった所。
しっかりと翻訳されています。

インストールの過程を見て頂ければわかると思いますが、フリーソフトにありがちな、怪しい検索エンジンをデフォルト設定にされたり、アンチウィルスソフトの同時ダウンロードにチェックが入っていたりといった、余計なソフトのインストール確認項目はありません。
もちろん知らないソフトが勝手にインストールされることもありません。

「使ってみて、気に入った、もっと使いたいなら製品版を買ってくれ」
というスタンスのようです。

インストール時の注意点

注意点としては、復元したいファイルが存在するディスク以外にインストールすること。

データがどのように消えたかにもよりますが、見かけ上だけデータが消えているだけで、ディスク内にはまだデータが残っている場合が多いんですが、新たにファイルを書き込んだ際に、上書きされてしまい、復元したいファイル自体が消失してしまう可能性があります。
なので、誤ってデータを消してしまったら、なるべくそのディスクに対して書き込みを行わない方が、よりデータの復元確率を高めることができると認識しておいた方がいいでしょう。

削除してしまったファイルを復元してみる

それではデータの復元してみたいと思います。

SDカードからの復元


まずは手近なところに転がっていたSDカード。
昔々に買ったNIKONのクールピクスに使っていた4GBのSDカードです。


カードの中身は写真が数枚だけ。

SDカードのデータをあえて削除して、復元をしてみたいと思います。

ファイル復元をしたいディスクを選択して「スキャン」を押下。

すると…


先程削除したデータだけではなく、2010年代の写真データまで出てきました(笑)

ハードディスクからの復元

次に、外付けHDDから復元をしてみます。


こちらも難なく古いデータが出てきました。

フォーマットしてしまったディスクから復元してみる

次に今度はちょっと意地悪をして、SDカードをフォーマットしてみたいと思います。

ディスクのフォーマット

まずはディスクのフォーマット。


クイックフォーマットを選択して、ディスクをフォーマットします。


さらに意地悪をして元のFat32のフォーマットから、NTFSの形式にファイル形式を変更してフォーマットです。

フォーマットしたディスクから復元

さて、同じようにフォーマットしたディスクを、復元のスキャンにかけてみると…。


これまたデータが復元できてしまいました。

本格的にフォーマット

上記ではクイックフォーマットでディスクをフォーマットしましたが、今度は本格的にフォーマットです。

クイックフォーマットの場合は、データのヘッダだけの削除で、内部的にはファイルが残っている可能性が高いからです。

「クイックフォーマット」のチェックを外してフォーマットを行います。

本格的にフォーマットをしたファイルからの復元


流石にフルでフォーマットしてしまうとファイルが検出できませんでした(笑)
完全にデータが消去されてしまったようですね。

結果

ということで、データを削除しながらEaseUS Data Recovery Wizardでデータの復旧を試してみましたが、誤削除程度であればほぼ確実にデータが復旧できてしまいました。

まぁレビュー以前に私は大事なファイルがEaseUS Data Recovery Wizardのおかげで復旧できていたので、期待値はかなり大きかったのですが、この結果はさらに期待を確信に変えるものでした。

すべてのデータが復旧できるわけではない

ということで、強力なデータ復旧能力を持つEaseUS Data Recovery Wizardではありますが、復元できないデータもちゃんとありました。

完全フォーマットからの復旧

先の実験の通り、完全フォーマットしてしまったディスクからの復旧は難しいようです。

HDDの論理破損からの復旧

次に、ハード的には問題はないが、論理破損などでOSがHDDをHDDとして認識してくれなくなった場合。
この場合も難しそうですね。

HDDの物理破損からの復旧

さらに、データ復旧費用がウン万とか30万とかかかるようなHDDの物理破損。
起動すると「カッチン…カッチン…」と音がする場合や、ディスク自体がスピンアップする音がしないと等々、HDDが物理的に故障しているケースです。
OS側でHDDを認識してくれない場合は復旧は難しいでしょうね。

まとめ

ということで、以上、EaseUS Data Recovery Wizardで、データの復旧を試してみましたが、普通に使えます。

データ復旧は運次第の部分もありますが、それでもレスキューできる可能性は結構高そう。
フリー版でも、容量に関係なくスキャン自体はできるので、どうしても復旧したいデータがあるのであれば、一度EaseUS Data Recovery Wizardを使ってスキャンしてみれば、もしかしたらデータが復旧できるかもしれません。

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