カーコーティング剤は固形ワックスよりオススメなのか?って話

コーティング

今回は、時々話題に上がる

「コーティング剤と固形ワックスとどちらがいいのか」

という疑問について個人的な意見をまとめてみたいと思います。

目次

個人的には固形ワックスが好き

最近はどこもかしこもコーティング剤押しで、固形ワックスについては下火なイメージですが、個人的に私は固形ワックスが好きです。

あの仕上がり感とヌラっとした光沢感、傷の隠蔽具合はコーティング剤では出し切れないものがあります。

施工の面倒臭さと終わった後の達成感もある意味固形ワックスの醍醐味です。

それと、最近は「固形ワックスはダメでコーティング剤こそが正義!」みたいな風潮がありますが、果たしてそうなのかと言えばそこはぜひともNOと言いたいところです。

だって、コーティング剤を販売してる会社だって同時に固形ワックスも売っているのだから…。

まぁつまり、自分の好みに合う製品を選べばいいだけで、決して固形ワックスが悪いというわけではないのです。

『好き』と使用頻度は比例しない

とはいえ、好きだからと言って、私がいつも使っているかと言えばそうでもありません。

当ブログを長く読んで頂いている方であればご存知かと思いますが、私自身、ほとんどの状況でコーティング剤を使用しています。

やはり、簡単に施工が終わってしまうコーティング剤というものはそういった楽さで言うと圧倒的に上になります。

コーティング剤と固形ワックスを比較した場合、一長一短でもあるので、それぞれのメリットデメリットをまとめてみたいと思います。

コーティング剤のメリット

施工が楽

とにかく、これが一番のメリットでしょう。洗車後の濡れたボディーに施工できるものが圧倒的に多い為、水分をふき取った後に施工する製品が多い固形ワックスでは施工の楽さといった点で敵いません。

シュアラスターのワックスのように、水滴がついていても施工できる固形ワックスもあります。でも、ふき取りのしやすさという点でもコーティング剤に軍配が上がります。

ただし、完全硬化型のガラス系コーティング剤のように、硬化まで数日必要になる製品もありますのでご注意を。

施工時間が短い

「施工が楽」に通ずるものがありますが、施工が楽というのは施工時間が短くできるという事につながります。

誰しもが、洗車のたびにしっかり時間を取って施工ができるわけではありません。

なるべく短時間で終わらせて次の目的へ…という方にとっては短時間で終わらせられるというのは大きなメリットでしょう。

購入しやすい

現在の主流がワックスよりもコーティング剤という事もあり、コーティング剤が非常に購入しやすいという点。

カー用品店に行かずとも、主流なコーティング剤はホームセンターなどでも購入できますし、種類も豊富です。場合によってはコンビニで売っていたりもします。

対して固形ワックスは、実際の種類が豊富であっても、売れ筋のコーティング剤に比べて店頭で見かける種類が少なくなっています。

撥水の質が選べる

コーティング剤には撥水、親水、疎水等々、水のハケ具合についての種類が沢山あります。

表記通りに水がハケてくれるかは微妙なところだったりしますが、カルナウバ蝋のような油分がメインの固形ワックスの場合は、強弱はあれど、ほぼ撥水するので、選択肢が豊富というのはメリットです。

仕上がり感が選べる

このあたりは主観が入ってきますが、コーティング剤には艶の質があります。単純に艶がでるにしても、固形ワックスのようなヌラヌラとした艶の製品もあれば、スッキリさっぱりとした艶の製品もあります。

成分が選べる

コーティング剤の成分にも色々あります。ポリマー系、フッ素系、ガラス系、ケイ素系、ワックス系等々、スプレー式のコーティング剤でも色々な成分の製品があります。

用途や気分によって使い分けができるのもメリットです。

コーティング剤のデメリット

傷隠し効果が弱い

これはあくまで固形ワックスに比べてですが、傷の隠蔽効果が弱い製品もあるという点がコーティング剤の弱点。

固形ワックスは物理的にカルナウバ蝋が細かい傷に入り込んで傷を隠蔽してくれるのに対し、コーティング剤は成分が細かい(はず)ので、傷の隠蔽性能では固形ワックスに劣りがちです。

艶感は固形ワックスに劣る

仕上がりの油が乗ったような、ヌラヌラテラテラという艶は、やはり固形ワックスのほうが上です。カルナウバ蝋配合のコーティング剤であればそのあたりを補ってくれたりもしますが、やはり艶感で言うと固形ワックスに軍配が上がります。

施工ムラが起こりやすい

こちらは製品次第ではありますが、比較的施工時にムラが発生しやすいのもコーティング剤の特徴です。

価格が高騰しがち

最近は落ち着いてきた感じはありますが、何やら聞いたことがない成分や、聞いたことが無い単語を並べた高価な製品が多いのもコーティング剤に目立つ感じがします。
ただ、ザイモール等、エラく高い固形ワックスもありますので、その辺はどっこいどっこいでしょうか…

1本当たりの施工可能回数が少ない

コーティング剤の多くはスプレー式で液体がボトルに入っているケースが多く、吹きかけながら施工するのがメインなので消費量が多くなりがちです。

固形ワックスのメリット

抜群の艶感

やはり固形ワックスの最大の特徴は施工後の艶の良さでしょう。
コーティング剤では出せないようなヌラヌラ、ツヤツヤな仕上がりは、やはり固形ワックスならではといった所です。

施工後の達成感

これはまぁ私個人の話ですが、施工後にヌラヌラに仕上がった自分の車を遠巻きに見て、ニヤニヤしながら「やってやったぞ」と悦に入ることができるのも固形ワックスならでは。
もちろんコーティング剤でも同じような気分は味わえますが、あの固形ワックスの面倒臭さを乗り越えての達成感はひとしおです。

1缶あたりの施工可能回数が多い

コーティング剤を1本まるまる使い切ったという方は多いかと思いますが、固形ワックスを1缶使い切ったという方はどれくらいいるでしょうか?

それくらい固形ワックスはよく持ちます。

大体は薄塗りが基本ですので、1回や2回の施工では全然減りません。

施工にかかる時間の概念を考慮せず、単純な1缶当たりの値段と施工回数で考えれば、圧倒的なコストパフォーマンスです。

むしろこれが現在のコーティング剤押しのメインの理由かもしれませんね。

中々減らない固形ワックスよりも、どんどん減ってくれるコーティング剤のほうが購入サイクルも早く、売る側としてのメリットも大きいように感じます。

リセットのしやすさ

固形ワックスの多くの成分はカルナウバ蝋ですので、水垢落としなどであっさり落とすことができる製品が多いです。

固形ワックスのデメリット

施工が大変

いやもうこれが全てと言っても過言ではないでしょう。

施工が大変…つまり、洗車して、水分をふき取って、ワックスを塗って、ワックスをふき取って、最後に乾拭きというステップは非常に面倒。

この工程こそが楽しみという方もいるかも知れませんが、真夏の暑い中で汗だくになりながら、毎度この作業をやるのは苦行でしょう。

そりゃコーティング剤に流れるわなぁ…と納得せざるをえません。

まぁ前述の通り、これこそが醍醐味で、これを乗り越えての達成感がたまらないんですけどね…。

フロントガラスに流れて油膜の原因に

ルーフに塗ったワックスは、雨が降るとフロントガラスに少しずつ流れてきます。

これがフロントガラスに付着すると、油膜の原因になり、雨天時に視界を悪くしてしまったりします。

私もそうですが、固形ワックスを施工するときに、ルーフだけはワックス成分の入っていないコーティング剤を使用するという人もいます。

汚れを取込みやすい(らしい)

固形ワックス自体は蝋、つまり油分なので、これが汚れを取り込んでしまい、時間がたつほど汚れてしまうという事もあるようです。

こまめな洗車が必要になります。

油が浮いてくることも

これは私の体験談で、一部の製品だけですが、暑い時期に施工して、さらにふき取りが甘いと、太陽光でボンネットが熱せられて油分が浮いてきてしまう場合があります。

そうなると、ボヤーっと曇った感じになり、イマイチな状況になりますので、再度ふき取りが必要になります。

古くなったワックスは酸化して塗装を劣化させる(らしい)

これはまぁネットでよく見る話なんですがどうなんでしょう?
ワックス施工後、ずっと古いワックスを落とさないでいると、成分が酸化して塗装にダメージを与えるらしいですね。

結論

コーティング剤もいいけど固形ワックスもいいよ!!

って話なんですよね。

「固形ワックスは面倒臭そうで使ったことが無い」

「ネットで見たらワックスはボディーに悪いようなことが書いてあった」

という方も、是非一度は、固形ワックスを試して、艶感と満足感と面倒臭さの全てを体感して頂きたいところです。

そんな中で、固形ワックスファンも増えてくれればうれしいですね。

まぁ

そこまで言うならお前が率先して固形ワックスを使いなさいよ!

と言われてしまうとぐうの音も出ないんですが…

だってね…。

やっぱりコーティング剤って楽ですよね(笑)

コメント

  1. MS より:

    その固形ワックスとスプレータイプコーディング剤の良いとこ取り的な商品が出ていますね。
    http://search.rakuten.co.jp/search/mall/スピードビード/

    これは鑑人さん的にテスト意欲がかなり湧くのではないでしょうか?(笑)

    コーディング施工車にも使えるそうですが、撥水系にこれ塗ったら疎水になるのか?という疑問点もあります。

    • 鑑人 より:

      MSさん

      コメントありがとうございます!

      スピードビードは別の方もコメント欄にて情報を下さいましたね。
      呉が輸入しているアレですね。

      若干気になるところですが…もう少し値段が落ちてから買いたいなぁと思うのも正直なところ…。
      あとは米アマゾンから直接購入できるようになるのを待つか…。
      いずれはレビューする事と思いますのでしばしお待ちくださいませ!

  2. アコード より:

    いつも楽しく読ませてもらっています。
    固形ワックスかコーティング剤か、楽しい悩みですよね。その答えは、鑑人さんが整理されているように、何を重視するかで決まりそうですね。
    鑑人さんにご意見伺いたいことがあります。
    私ごとですが、これまで経年車アコードに乗っており、傷埋めや艶に重点を置いてコーティングや固形ワックスを使っていました。ポリマーワックス液体のレビューをお願いさせてもらったのもそこからです。ですが、この夏に人生初めて(最後!?(笑))の新車に乗ることになり、艶光沢よりも、とにかく塗装面を劣化から守るコーティングという観点で考え直しています。
    現状、硬化系ガラスコートをベースに、簡易コートか固形ワックスでオーバーコートしようと思っています。洗車は月2回はするので、固形ワックスも塗装保護に有用なら使えると思っています。鑑人さんは、この目的の場合、硬化系の上に塗るなら、固形ワックスか簡易コートかどちらが良いと思われますか?
    ご自分がされるなら、こんな商品かなぁなんて教えてもらえると嬉しいです。
    今の所、硬化系の上にはキラサクGPか低撥水のプロスペックが良さそうかなぁと思っています。ニューゼロウォーターもレビュー見て、とりあえず買いました(笑)
    気が向くところだけでもコメントもらえると嬉しいです。

    • 鑑人 より:

      アコードさん

      コメントありがとうございます!

      おお!新車ですか!納車までワクワクが止まりませんね!

      んーーーーーーーーーー非常に難しい…。

      これはあくまで「私なら」ですので、参考程度にしていただければという所ですが、
      硬化系を施工した後、固形ワックスか、簡易コートかで言えば、簡易コートかなぁと。

      理由はまぁ窓の油膜対策もありますが、その他に、撥水した水滴のレンズ効果で塗装を傷つけるのを避ける目的があります。
      私の車は経年車ですので、あまり気にせず…というか既にプツプツと焼けてしまった形跡があるので諦めていますが、購入直後であればそこは避けたいかなぁ。
      ただ、駐車スペースにもよりますね。屋根のあるなし等、雨天後、直射日光にさらされる時間がどの程度なのかも、水滴がコロコロしがちな固形ワックスを使ってよいかどうかの判断材料になるかと思います。
      濡れにくい、太陽が当たりづらい環境ならワックスでもよさそうな気がします。

      種類についてですが、「これだ!」というのは正直難しいですが、硬化系を施工後というのであれば、除外するのはわかりやすいですね。
      ・ポリマーワックス液体
      ・Loox
      ・ポリラック
      ・オートグリムスーパーレジンポリッシュ
      ・ハンネリ系のワックス
      ・シュアラスタースピリット

      等々、研磨剤が入っている、もしくは入っているといわれるものを施工するのは避けたい所です。
      せっかく苦労して施工したのが無駄になりかねませんからね。

      後は何だろうなぁ。
      施工するなら、バリアスコート、新しい方のゼロ水、Type3D、プリズムシールド、ポリマーG1000とかですかねぇ…。

      以前コメントを下さった方は、毎日グラスターゾルオートを一か所ずつ施工しているという方もいました。
      あれは撥水弱めですし、汚れも落ちますのでそういった点ではマッチしそうです。

      新車ゆえに楽しみ!でも失敗したときのガッカリ感もすごくなりそうで、無責任なことは言えないなぁとドキドキしております。
      参考になりましたでしょうか…。

      新車納車まで残りわずかなお付き合いとなりますが、現在のアコードも大切に乗ってあげてください。

  3. MS より:

    横から失礼します。
    >アコードさん
    お名前から察するに次回新車はホンダだと思われます(違っていたらすみません)
    私の知人はNワゴンカスタムを新車で買い、ディーラーにてハイドロフォビック(硬化ガラス、撥水系)を施工し半年になります。
    ボディーカラーはベルベットパープル(濃色)です。
    鑑人さんに質問されている事に横槍入れる格好になる事をお許しください。

    さて硬化ガラスコート自体についてですが、ボディーカラー問わず「疎水系」を強くお奨めします。
    というのも、撥水系で、かつ駐車場が露天、さらに平地ですと雨水が球となり流れにくくなり(撥水ゆえ)それが今からの季節だとそのまま乾燥し、ウォータースポット、イオンデポジットに「非常に」なりやすいです。
    知人のNワゴンカスタムも半年待たずそうなっている部分があり、付属のメンテナンス剤も全く役に立たない状態です。
    保管場所が屋根付きであれば、また洗車をバネル毎に行いきちんと水滴を吸い取ればこの限りではありませんが、私としてはそれでも疎水系のガラスコートをお奨めします。
    オーバーコートに関しても同様に疎水性が良いです。
    固形ワックスはダメです(特にCCゴールド)
    撥水系ガラスコーティングの上にCCウォーター+を今現在やらせていますが、やはり撥水の上に疎水オーバーコートはあまり意味がないような感じになっています。
    是非参考にされてください。

    ※ご自身でガラスコーティングを施工される場合も疎水系を
    その場合、そのメーカーには大抵メンテナンス剤も売っているはずです。

    ※ディーラーにてコーティングされる場合も疎水系を。ない場合は耐用年数が少ない安いコーティングにして保証期間が過ぎたら自身で磨き、自身の好きなコーティング剤を塗る方が良い可能性が高いです。

    ※ディーラーコーティングには基本的に保証がありますが、通常では考えられないような事しか保証していません。
    雨染み等は保証外ですからウォータースポット、イオンデポジットも保証外となります。「光沢保証」というだけであり、そういった通常で起こりうる事の保証は一切ありませんのでディーラーコーティングを施工される場合は十分にご注意を。

    個人的には、磨きだけを業者に持ち込んでやってもらって自分でガラスコーティングをすれば良かった!ってのが感想です。

  4. MS より:

    連続で失礼します。
    >アコードさん
    前提としてディーラーにてコーティングをするという事で話をします。

    鑑人さんのテストにて新しいゼロウォーターが疎水系である事が分かりますので、簡易オーバーコートとしてはゼロウォーターがベストだと思います。
    先にも書きましたように、ベースのガラスコーティングが撥水系であった場合は効果がとても薄くなる可能性も否定できませんが・・・。

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