前々から気になって気になって仕方がなかったゲーミングモニターの購入。
今回、生活環境の変化にあわせて思い切って買ってみることにしました。
ちなみに先週購入したiiyamaのモニターはリビングに行き、テレビとクロムキャスト専用モニターとなりました。
※参考:iiyamaの31.5インチモニターProLite X3291HSを買ってみた
モニターが先か、グラフィックボードが先か
とりあえず購入にあたって
「自分の環境下で60Hz以上のモニターを生かすことはできるのか」
という問題。
Corei7,メモリ24GB,GTX960と、パッと見でグラボが貧弱で、144Hz出すにはスペックが足りない印象。
ネット上の意見をまとめると
「GTX960では144Hzの描画は難しく、たとえ144Hzのモニターを購入したとしても恩恵にあずかる事はできない。それだったらもっといいグラボを買いなさい」
というのが一般論のようで『買っても無駄』という意見が大半を占めているようです。
これに素直に従うとすればよいグラボを購入するのが先になるんですが、同僚に言われてハっとしました。
『モニター買っちゃいなよ。だって君さ、ハイエンドグラボ買う事ないじゃん?
買うにしたってせいぜい1世代前のミドルエンドがあたりでしょ?
だから144Hzを生かせるグラボ買う事なんて無いし、そんなん買ったらモニターまで予算回らないでしょ?
モニターは買ってしまえばそうそう買い替え無いし、グラボと違って性能が足りないって事は少ないじゃん?
そんで60Hz以上のモニター欲しいってここ数年ずっと言ってるじゃん?とりあえず試してみたわかるじゃん?』
確かに!!!
まぁ同僚のおっしゃる通りですね。
という事でモニターを買うことにしました。
BenQかASUSか
144Hzのモニターと言いますと、基本的にゲーミングモニターの部類になりまして、その中でもBenQがオススメとしてよく取り上げられています。
BenQ ゲーミングモニター ディスプレイ ZOWIE XL2411 24インチ/フルHD/144Hz/1ms
このあたりがオススメとして出てきます。価格も3万円を切る価格でまだ購入しやすい部類。
近い価格帯、性能のASUS製品はコレ
少し高いですね。
このどちらかで選択すればよかったんですが、更に気になる製品として出てきたのが、ASUSのROG SWIFT PG248Q。
フリッカーフリー、ブルーライトカット、G-SYNC対応、オーバークロックで180Hzまで対応する上位モデルです。
BenQの場合の対抗馬はこれになるのかなぁ。
BenQ 24インチワイド Gamingモニター (Full HD/TNパネル/144Hz/Black eQulizer機能) XL2411Z
どちらも6万円台まで跳ね上がります。
で、迷っていた所で出てきたASUS製品が…
なんと240Hzまで対応したバケモノみたいなモニターです。
たけぇよ。ムリムリ。
これは却下ですね。さすがに240Hz出る環境は作れないし…。
という事で候補としてはXL2411ZかPG248Qか…。
最初に気になったPG248Qのほうかなぁ。気になったらどうにも買ってみたくなるのが男の性。
勇気を出してPG248Qを買ってみることにしました。
久しぶりに高い買い物です。
ROG SWIFT PG248Qが届いた
さて、ROG SWIFT PG248Qが届きました。
箱から出すときに気付いたんですが、これスタンドと一体型なんですね。スタンドが取り付けられた状態で箱に入っていました。
スタンドで気になったのが、モニターの位置。
若干前気味にモニターが取り付けられているため、いつものPCモニターの位置に置くと少しばかり画面が近くなります。
奥行に余裕がある方は後ろの方に設置したほうがよさそうですね。
180Hzを試してみる
さて、早速180Hzの設定を試してみたいと思います。
60Hz以上で描画させたい場合は、ケーブルはディスプレイポートか、DVI-IもしくはDVI-Dケーブル…というよりデュアルリンク対応端子とケーブルで接続しなければなりません。HDMI接続では60Hzしか出せないので注意が必要です。
GTX960には幸いディスプレイポートの出力がありますし、PG248Qの付属品でディスプレイポート用ケーブルが同梱されていましたので、問題なく接続できました。
次にモニター側の設定。
NVIDIAコントロールパネルで見てみると、設定の中に180Hzがありません。
試しに、最大の144Hzにして、モニターのフレームレート表示機能を使ってFPSを図ってみました。
ブラウザの閲覧程度であれば余裕で144Hzで描画されます。
次に180Hz。設定メニューよりオーバークロックを選択して、Maxの180Hzを指定します。
すると「モニター再起動してNVIDIAコントロールパネルから設定してね」というメッセージが出てきます。
モニター再起動後、NVIDIAコントロールパネルを開くと、180Hzの設定が出てきました。
GTX960で144Hzや180Hzの恩恵は受けられるのか
さて、これで設定が終わったんですが、そもそもの問題。
「GTX960程度では60Hz以上のモニターにしてもムダ」というお話の検証。
まずはブラウザからです。
60Hzと144Hzでブラウザのスクロールしたときの描画具合を比較してみました。
何だよこれ全然違うじゃん!
「ヌルヌル動く」という表現がしっくりきます。
モニターの応答速度が1msecだとかそういった問題ではなく、60Hzがガクガク、144Hzがヌルヌル、60Hzがテレビ版、144Hzがリメイク劇場版くらいのヌルヌル具合です。
誰だ?「GTX960程度じゃ144Hzの恩恵すら受けられないなんて言って…
ヴォオ”ォォエエエェエェ!
…
…酔いました。
余りにヌルヌルと動くもんで、一番最初に見た時に、画面酔いしてしまいました。
え!?私の三半規管弱すぎ!!
BF1をプレイしたらどうなるか
さて、本当の意味での「恩恵」とは、動きの激しいゲームをプレイしたときに144Hz、180Hzで描画できるかどうか。
ここでフレームレートが60以上出ていなければリフレッシュレートの高いモニターを使用しても意味がありません。
という事で、BF1を起動してプレイしてみました。
結論から言いいますと、GTX960でも恩恵を受ける事は出来ました。
ご覧ください。
画面右上に122の文字が出ていますね。144Hzには届きませんでしたが、グラフィック設定を若干落としてやると120Hz以上出るようです。
高解像度のキレイな画面でプレイしたいという方はもっとパワーのあるGPUを使う必要がありますが、私のように昔からギリギリのスペックで、解像度を下げてプレイしているような人種にとっては何ら苦ではありません。
次に、プレイのしやすさについて。
今まで応答速度5ms、リフレッシュレート60Hzのモニターを使用していた私にとって、PG248Qへの変化は大きいと感じました。マウスをスライドさせたとき、走っている相手をとらえようとしたときの見易さが、これまでの比ではありません。
が
スコアが伸びません(笑)
「144Hzにするとすごく当てやすい」
という声を目にしますが、今回144Hz以上のモニターにして理解したのは、私の立ち回りの悪さとAIM精度の悪さですね(笑)。
デバイスが問題ではなく技量の問題でした。プレイ動画とか見ながらもう一度やり直してみようかな…。
よくない点もある
さて、価格を除けば概ね満足しているPG248Qですが、良くない所もあります。
1.全体的にのっぺりした感じ
これは液晶パネルの問題らしいんですが、パネルがTNなので描画のキレイさという点ではこれまで使用していたiiyamaのIPSと比較するとどうしても劣ってしまうようです。
もやーっとしているというか、のぺーっとしているというか…。色味もきれいだなって感じはしません。
ちなみにiiyamaのモニターの前はACERのTNパネルのグレアモニターを使っていたんですが、それはそこそこ綺麗に見えていた気がします。ノングレアとグレアの違いによるものなのかなぁ。
2.目が痛い
これはWebのレビュー記事でも時折見かけます。
通常はブルーライトカットを最大レベルにしているので、全体的に黄ばんだ感じに表示されているんですが、これがいざFPSをプレイしようとして、ディスプレイのモードをFPSモードに切り替えると、急に明るくなります。
「瞳孔がギシギシいう」という表現が近いでしょうか。デジカメのオートフォーカス機能がギュンギュン動いている感じというかなんというか。
慣れてしまえばどうという事はありませんが、「まぶしいな」という感じがしました。
3.視野角が狭い
これもTNの宿命だとは思いますが、視野角が狭いですね。真正面にディスプレイをとらえていないと、すぐ色が変わります。
左右の角度、目線の高さ、この辺はしっかり合せないといけません。
一応その辺は、モニタースタンドとアームが動いてくれて、調整しやすいのはありがたいですね。
4.やっぱりちょっと高い
購入価格が6万というのは私にとっては高額。PC関連パーツの中で過去最高額です。
まぁ、色々妥協すれば3万円台のモニターでもよかったんですが、前述の通り長く使う事と、今回はブルーライトカット、フリッカーフリー、G-SYNC、144hz等々、色々知るために奮発したので仕方ないですね。
結局PG248Qは買いなのか
さて、一通りレビューしてみて、PG248Qは買いかどうか。
それについては
私は満足しているけど、人に勧めるには正直微妙な所
というのが本音です。
多機能にこだわらず、144Hz環境だけ構築したいのであれば、BenQのXL2411で十分でしょうし、180Hzがたたき出せる環境を構築できる人であれば、ROG SWIFT PG258Qでも十分生かせるでしょう。
価格も15000円程度の差(と言っても普通のモニター1枚買えるくらいの価格差)なので、正直これから購入する人は素直にROG SWIFT PG258Qを買ったほうがいいんじゃないかと思います。
そう考えるとPG248Q自体の存在価値が薄くなる感じがします。
満足はしている
微妙な雰囲気が漂うレビューとなっていましましたが、私は満足しています。
というのも
私的には
「144HzモニターにしてFPSをプレイしたらどうなるのか、そもそもにGTX960で60Hz以上を安定して出せるのか。」
これが一番気になっていたところ。
今後長く使うことや、グラボさえ上位の者に変更できればさらにヌルヌル動作が期待できる状態が整ったことにより、高い満足感を得ることができました。
正直に「144Hzモニター購入で迷っている方は、3万円台のモニターでも、144Hz環境をぜひ試してみたほうがいいよ!」と思える買い物でした。
以上、PG248Qのレビューでした。
コメント
FPSプレイする人なのにグラボには興味ないんですね。