炭酸飲料のペットボトルをつぶした方が炭酸は早く抜けるんじゃない?って話

レビュー

まだまだ、暑い日が続き、キンキンに冷えた炭酸飲料がおいしい季節が続きますね。

さて、先日のことですが、知人が「こうすると炭酸が抜けなくなるんだよ」とコーラのペットボトルを保存しているのをみて、ふと過去の記憶がよみがえりました。

某テレビ番組でこの方法で「炭酸が抜けなくなる」と言っていた事。当時、私は直感的に「いや、ありえねぇから」と思い、周りに言ったんですが「テレビで言ってた」の説得力には対抗できず、誰にも賛同してもらえませんでした。
というか特に兄弟に至っては、最終的に「うるせぇ!」と殴られた記憶が…。

つーわけでですね、当時の苦い思い出を払拭するために今回はそれを検証してみたいと思います。

早く抜けると思う理由

まず、炭酸というものは二酸化炭素を高圧で水に溶かしている。これはみなさん知っていると思います。

で、ペットボトルをへこますという行為自体は、ボトル内の圧力が外気に比べて下がるわけだから余計に二酸化炭素が気化しやすくなるんじゃないか?

と当時思ったわけですね。

ついでに満タンに入った未開封のコーラって炭酸抜けてませんよね。炭酸が気化するための空きスペース、ボトル内部の圧力が上がって「これ以上気化できません」って状態になっているから炭酸が抜けないと。

で、これを飲むことによってボトル内の液体の割合が減り、気体の割合が増え、二酸化炭素が気化するスペースが空く。

ってことは外気と同じ気圧のボトル内は二酸化炭素がグリグリと気化するスペースがあるってこと。圧力が上がっているからこそふたを開けた時に「プシュー」っと空気が抜けるわけですね。

これについては子供のころ、理科の実験でピストンを使って芋鉄砲とか作ったことないでしょうか?その際に、空気がたんまり入ったピストンは結構簡単に圧縮できるけど、水を満タンにしたピストンは全く押し込むことができないって実験をした方もいると思います。つまり液体に比べて気体は圧縮しやすい。
気体のほうが圧縮しやすいが故、ボトル内の炭酸の抜けやすさは、液体が多い時よりも少ない時のほうが抜けやすいという仮定になります。

効果ありという意見の根拠

ペットボトルをへこますと炭酸が抜けないという意見の根拠としては

「ボトルをへこますことで、気化する空間が狭くなり炭酸が抜けなくなる」

ということだったんですが

まず

ペットボトルって元の形に戻るよね

この時点でまだ外気とボトル内の気圧が一緒。でさらに内部の圧力が限界にくるまで炭酸は抜ける、って考えると炭酸をより抜けやすくしていると思うんですよね。

それを言っても、聞く耳を持たず「だってそうすると炭酸抜けないもん」って言われたんですが

それって「プシュ」って言わなくなっただけじゃね?

要は、500mlのペットボトルに100mlのコーラが入っているとしたら

普通は

400ml分の1気圧分のエリアに対し、気化できる限界の圧力まで気化する。

凹ませた場合は

400ml – へこませた分

これでいったんボトル内部の容積が少なくなります。

ボトルがもとに戻るときに、この空間が400mlになるまで炭酸が抜けますね。

さらにこの炭酸が抜けた状態でさらに圧力の限界まで炭酸が抜ける

ってことで、余計に炭酸が抜けるだろうと思うんですよね。

実験してみる

以上、いろいろウンチクを語ってみましたが

俺文系だからよくわからない。だから飲み比べてみるわ(笑)

ってことで、理屈は知りませんが「実際に飲んでみればわかるだろ」ってことで実験です。


まず、二酸化炭素は低温で高圧であるほど溶けやすいという前提から、コーラをキンキンに冷やします。
これを2本のボトルに分けてへこませた方へこませない方と比べようという考えですが、ボトルを移し替える際に抜ける分も考え、空きボトルも2本用意。それを冷凍庫で冷やしておきました。


なるべく均等になるよう2本に注ぎます。
写真を撮ったときは気づきませんでしたが若干右のほうが少ないですね…。


左が普通。右がへこませてあります。これを冷蔵庫に保管し、へこませたボトルがもとの形状になるまで待って炭酸の抜け具合を調べます。

「なんてくだらない実験だ」って思うでしょう?

私もそう思います

もうペットボトルにコーラ移し替えてるときとか、「何やってんだろうなぁ俺…」とかね。


これが、一晩おいた後の状態。ペットボトルがもとの形に戻っています。ボトルはどちらも圧力が上がってカチカチです。
右のピントがブレブレですね。これ何かごまかしてるんじゃなく、「早く飲まなきゃ!」って急いで写真撮ったんでぶれたんです…。

双方飲み比べてみます。

結果

どっちも炭酸抜けてる(ゲラゲラ)

いや、でも心なしか凹ませたボトルのほうが抜けている気がします。ビリビリ感が弱い。でもどっちも抜けています(笑)
この実験の根拠のイマイチなところは、私の主観が入っていることと、最初に分けた時のコーラの量が完全に均等じゃなかったところなんですが…。まぁ誤差の範疇でしょ。きっと・・・・

結果

さぁ、ウンチクだの実験だの好き放題持論を展開しましたが

私の導き出した結論。

封を開けたらとっとと飲め

これですね。

結局一晩たてばそこそこ炭酸は抜けます。無駄なあがきをしないで、自分が飲み切れる量を買って、そして開けたら飲み切ってしまえば世の中平和になると思います。

ちなみに実験に使用したコーラですが、あとでスタッフがおいしく…というわけにもいかないので、私が飲み干しました。やっぱり炭酸が抜けたコーラはおいしくありませんでした。

コメント

  1. none より:

    一度別容器に注いでしまうと衝撃でガスが抜けてしまうので
    2本用意して同容量にして見ては如何でしょうか?

    • 鑑人 より:

      none さん

      コメントありがとうございます!

      確かにその通りですね。

      完全に失念しておりました(笑)
      コメントをよんで「うわー俺ってアホだなー」って思いました。
      しかも小さいボトルのも売ってるから、最終的に1リットル飲む必要もないですもんね…。

  2. ジャガーXJ より:

    なんてくだらない実験なんでしょう。

  3. 匿名 より:

    わしセコイから、1.5リットルを買って、500mlのコーラ入ってたペットボトル3本に分けて移して飲んでる。
    乱暴な方法としては、ペットボトルの中で風船を膨らまして液体と容器の間に隙間を作らないことでしょうね。
    蓋をして圧をかけてる物考えればいいのですが。もしくは気軽に安く炭酸追加できる装置も

    • 鑑人 より:

      匿名 さん

      コメントありがとうございます。

      なるほど!その手がありますね(笑)

      ペットボトルに圧力をかけてくれるアイテムは探せばありそうですね。

  4. ガンダム星人 より:

    炭酸は、空気があろうがなかろうが、液体中の濃度に対して決まった圧力になるまで水中から時間をかけて(振った場合はすぐに)出てきます。
    ペットボトルをつぶしても、圧力でバキバキと膨らむので結局は空気部分の体積は同じになり、出てくる炭酸の量も同じです。厳密に言えば空気に含まれる微量の炭酸の分だけ、潰しておいたほうが余計にコーラから抜けてしまいます。

    昔は圧力を加えてパンパンにすると炭酸が抜けない説が優勢な時期があり、加圧できるフタが売られていました。でも空気には炭酸がほとんど含まれないので、これも効果はありません。酸素を詰め込む分だけ味が落ちるかもしれませんね。

    ちなみに、メントスを入れても泡が大量発生するだけで圧力が上がるわけではないので、すぐフタを閉めればペットボトルがパンパンになるわけではありません。閉め遅れると惨事になりますが。

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